つちだのぶこ  絵
斎藤 孝   文
(ほるぷ出版)

この絵本は、「声に出して読みたい日本語」を書いた斎藤孝さんの作品で、本当に声に出して読みたい絵本です。

恐れ入谷の鬼子母神、平気の平左衛門などの、今ではあまり耳にしなくなった、いわゆる“付け足し言葉”がいっぱいで、読んでみると予想以上に調子よく、楽しいです。つちだのぶこさんの書いた正直あまりかわいらしくない主人公の兄妹、謎の(?)おじいちゃんも、味があって、楽しい言葉たちにぴったりです。最後に予想もしなかった不思議なことがおこるのですが、これは。読んでみてのお楽しみです。謎のまま終わっているのも良いと思います。

続刊の、「えんにち奇想天外」も、同じ登場人物でありますが、妹のべっこうあめのくだりがまたよし!妹のすごい注文にもきちんと答えてしまう、べっこうあめやさんにすごいプロ根性をみました。

このような絵本でたまには元気良く、日本語と遊んでみるのもいいですね。